列島古建築紀行 第5回

  
写真・文 宮本和義
  撮影:2018.10

山上の五堂−赤神神社五社堂−秋田県男鹿市船川港門前  竣工/宝永7年(1710/江戸中期)★国指定重要文化財

五社堂は標高180mの所に横一列に五棟が並ぶ社殿である。見るには鬼が積んだという昔話がある長い石段を登らなければならない。

正面入母屋造、背面切妻造。向かって右から三の宮堂、客人(まろう)権現堂、赤神権現堂(中堂/主神・赤神を祀る)、八王子堂、十禅師堂である。鬼の両親と子供三人が祀られているという逸話もある。中堂内の厨子(写真下右)は堂より古く室町後期の竣工。

五棟が山際に並ぶ姿は壮観である。影が淡い方が綺麗に見えるので、石段を登ることも併せて考えると春秋の曇り日が最適といえる。


 

 
2019.10.04