列島古建築紀行 第4回 |
写真・文 宮本和義 |
撮影:2018.10 | |
「こみせ」と商舗 青森県黒石市中町 ★重要伝統的建造物群保存地区 |
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黒石市街の形成は明暦2年(1656)に津軽信英が町を整備したことに始まる。陣屋の北側に武家地、その東側の浜街道沿いの中町などに商人町を配した。江戸中期には高橋家など規模の大きな家が建った。保存地区は東西約一七〇m、南北約二六〇mで大きな町屋が残り、その全面には庇を張り出し「こみせ」と呼ばれる雪や風を避けるための木造の通路(アーケード)が設けられている。この「こみせ」が今は貴重となって市の最大の見所でもある。中町の通りには高橋家住宅、中村酒店、鳴海酒造などの見応えののある古い民家商家残っている。 |
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写真右 「こみせ」内部 写真左上から ●高橋家住宅 ★国指定重要文化財 竣工/宝暦13年(1763/江戸中期) 黒石藩御用達の豪商で屋号は「米屋」で米、味噌、醤油、塩などの製造販売をした。建物は木造平屋、切妻造。こみせ通りの中核を成す店舗併用住宅である。 ●鳴海醸造店 ★市指定文化財 竣工/文化3年(1806/江戸後期) 屋号は「稲村屋」菊乃井で知られる酒造店。 敷地内にある庭園は明治20年(1887)頃に庭師・小幡亭樹によるもので国登録記念物。 ●中村亀吉酒造店 竣工年の明記が無いが創業当時(大正2/1913)のものと思われる。軒に下がる大きな酒林は400貫(15000kg)もあり日本一という。 |
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2019.09.16 |