列島古建築紀行 第13回

  
写真・文 宮本和義
  撮影:2018.07

会津美里の懸造り-左下り観音堂- 福島県大沼郡会津美里町  延文3年(1358/南北朝時代改修)★県指定文化財

創建千年に及ぶともいわれる左下(さくだり)観音は、別面首なし観音ともいわれる観音堂である。堂は山の中腹の岩を切り崩して建てた三層の五間、高さ四丈八尺(14.5m)の見事な懸造りである。徳一大師が建立したといわれる。懸造りは京都の清水寺などで知られる崖上に造る建築様式だが、会津の里山で見るそれは清水寺に優る魅力である。最近は知名度が高くなって訪れる人も多い。

 

 
2020.02.05