鹿児島県

 

磯御殿 箱崎神社本殿 白木神社本殿 祁答院家住宅
鹿児島市吉野町9700-1 伊佐市菱刈一山790 伊佐市大口白木813 伊佐市大口里1855
竣工/明治21年(1888) 竣工/室町初期 竣工/応永15年(1408/室町中期) 竣工/江戸前期
★国指定名勝 ★国指定重要文化財 ★県指定文化財 ★国指定重要文化財
仙巖園の中心にある旧島津家邸宅。万治元年の第19代当主・島津光久によって造園された。錦江湾や桜島の眺めは抜群の地。邸宅の建築には屋久杉が使用されている。 三間社流見世棚造、桟瓦葺。本殿が奈良・平安以来の技術が主流にあるのに対し、本殿内の宮殿は、中世に中国から我が国にもたらされた新しい技術で建築されている。 元は「白木山宝福寺」という寺院であり、現在の本殿はその寺の観音堂。県内では数少ない中世仏教建築である。明治時代の廃仏毀釈脳裏、現社号に変えたという。 薩摩郷士の住宅。祁答院(けどういん)家の家系によると承応2年頃の建立とみられる。おもて、なかえ、うすにわ部分に分かれて使用されている。寄棟造、萱葺。

 

郡山八幡神社拝殿 郡山八幡神社本殿 鹿児島神宮本殿 新田神社拝殿
伊佐市大口大田1549 伊佐市大口大田1549 霧島市隼人町内2496 川内市宮内町1935
竣工/ 竣工/永正4年(1507/室町後期) 竣工/宝暦6年(1756/江戸中期) 竣工/天明4年(1850)
★国指定重要文化財 ★県指定文化財 ★県指定文化財
柱貫から発見された大工の落書きに「その時座主ハ、大キナこすてをちやりて一度も焼酎ヲ不被下候、何ともめいわくな事哉」というのがあり、これは「焼酎」の記録として日本最古のものである。 社伝によると、菱刈氏の始祖、菱刈重妙が建久5年に、建立したという。現在の本殿は、永正4年に島津出羽守によって再興されたもので桁行3間、梁間3間、入母屋造、こけら葺。永禄2年修理。 島津重豪による造営。本殿は・拝殿・勅使殿が一直線に並び、柱筋が本殿から勅使殿まで通る。勅使殿の両側に東長庁、西長庁が翼を広げた形である。本殿は県内最大規模。大隅国の一宮である。 舞殿,拝殿,勅使殿は,棟札により天明4年の造替と推定される。本殿,幣殿,拝殿,舞殿,勅使殿が一直線に並び,本殿両脇に摂社を置き,互いに廻廊でつなぐ配置は県内唯一の社殿配置である。

 

出水麓武家屋敷通り 知覧武家屋敷通り 知覧武家屋敷通り 二階堂家住宅
出水市麓 南九州市知覧町上郡 南九州市知覧町上郡 肝属郡肝付町新富5595
竣工/ 竣工/ 竣工/ 竣工/文化7年(1810/江戸後期)
★伝統的建造物群保存地区 ★伝統的建造物群保存地区 ★伝統的建造物群保存地区 ★国指定重要文化財
江戸時代、薩摩藩は外城と呼ばれる地方支配の拠点を設置。外城で政務や地方警護を担う武士の住居と陣地を兼ねた町は麓と呼ばれ、藩内に100カ所ほどあったという。出水麓の外城は藩内で最初に築かれ、規模も最大。 知覧もその一つで、出水武家屋敷と同じ外城(とじょう)区域。外城は麓とも呼ばれ「出水麓」「入来麓」など多くが存在した。石垣と生垣に囲まれた屋敷地内に優秀な庭園があり、多くは枯山水の庭園である。 知覧の外城は18.6haの区域に7つの庭園と点在し、庭園と屋敷を独特の意匠の生垣が囲み薩摩の小京都と呼ばれる景観を形成している。


「趣味は田中角栄」という有名な言葉を残した政治家・二階堂進の生家。家は「おもて」棟と「なかえ」棟が直交した雁行型の寄棟造、萱葺の二棟造。薩摩藩の茅葺の武家屋敷で現存すものは他に二軒のみである。

 

2020.08.31 

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