海道・かやぶき伝承会
福島県・浜通り
いわき市、古殿町、平田村、小野町、田村市、川内村、広野町、楢葉町、富岡町
大熊町、双葉町、浪江町、小高町、原町市、嘉島町、相馬市、葛尾村、飯館村、新地町
会則 |
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1・目的 | 茅葺き技術保持者の増員、茅の供給地の確保、かやぶき屋根の維持、及び復元を行うことを通じて、日本の美しい景観と建築文化に対する誇りを育てることを目的とする。 |
1・ |
かやぶきの屋並みは昭和40年代(1955〜1965)に続々と姿を消した。その大半はトタン板で覆ったものであり、他は解体、改築によって消滅した。45歳以下の世代では、茅葺きを見た経験さえ無くなりつつある。 |
2・ |
文化財(国・県・市町村)として指定されているかやぶきは、計画的に葺き替えが行われる。その費用は公共の支出になるから、施工業者の寡占(かせん)により高額となっている。(1棟につき1000万円と言う)。 このような状態はもっと是正される必要がある。 |
3・ |
かやぶきに関する、伝統的な慣行(かや無尽組合、ゆい、かや山、山口祝い、棟上げ祭など)もまた消滅した。 |
4・ |
ゆえに、新しい時代に即応した茅葺きの伝承方法を構築しなければならない。かや原(かや野、茅場)、かや山等の確保と維持、管理、かや刈り、かや備蓄倉について、調査、交渉を展開するとともに、実行計画を策定する。 |
5・ |
かやぶきに不可欠の藁縄の確保のために、田植え、稲刈り、脱穀など一連の農作業が行われなければならない。縄もじりは手仕事又は機械で行うことが考えられる。 |
6・ |
かやでさまの技術を伝承し、若いかやで職人を養成するための方策が不可欠となる。技術伝習塾をつくり、定期的に養成講習会を実施し、師範からの免許状を得る。 技術系高校または高専校の生徒、および造園業、建築業、トタン工業等に従事 する若手志望者が適している。 |
7・ |
かやぶきのままの寺社、民家等の所在を確認し、住所、所有者、直近の葺き替え年月等を一覧表にして、葺き替えの計画を立てる。 |
2・会の名称 | |
1・ |
海道(東海道)とは、相模(神奈川県)、両総(千葉県)を経て、常陸(茨 城県)そして勿来の関から岩城(磐城)を経て双葉(楢葉、標葉)、行方・宇多(相馬)を北上し、多賀城(宮城県)に至るルートである。 鎌倉、千葉、茨城、宮城には、今なおかやぶきが大切に保存されている。福島県浜通り(いわき、双葉、相馬)は、減少する一方である。 |
2・ |
岩城とは、古代の石城国、近世の磐城平藩を中心とするが、中世(鎌倉・室町・戦国)における岩城氏の版図を意味する(12万石)。豊臣政権期の岩城領
は、北茨城市から富岡町、川内村を南北域とし、古殿町、平田村、小野町まで を西域とした。 (3)本会の趣旨を福島県全域に及ぼすことは至難であり、目的達成のためには、海道及び岩城をコンセプトとして、推進するのが良いと思う。 |
3・・役員及び事務局 本会に次の役員を置く。(敬称略) | |
(1) |
名誉会長 一色史彦(建築文化史家、(財)茨城県郷土文化顕彰会理事) |
(2) |
参与 岩城光英(参議院議員) |
(3) |
顧問 菅野康二(茅葺きの文化と伝統研究家) |
(4) |
会長 志賀文岳(学校法人・志賀学園、社会福祉法人・松涛会理事長) |
(5) |
総局長 山名隆弘(大国魂神社 宮司 〒970-0105 いわき市平菅波字宮前26) TEL&FAX 0246-34-9212 |
(6) |
海道事務局長 松浦正夫(〒300-0815 土浦市中高津2-10-43) ホームページ http://www.tsuchiura.org/~kokentik/ |
(7) |
事務局次長 松井延之(〒970-0221 いわき市平下高久字清水28) TEL&FAX 0246-39-3242 http://homepage3.nifty.com/onaisi-sengo/ |
4・会議・会場 | |
1・ |
総会は年1回開催する。 |
2・ |
随時、役員会を開催し、総会にかかわる決議を行うことが出来る |
3・ |
総会・役員会等の会場は、かやぶき伝承家の邸宅(神社にあっては社務所、寺院にあっては本堂等)、またはその近辺の集会所等を借用して開催する。 |
5・会員ならびに会費 1日5円がかやぶきを守る | |
(1) |
本会の趣旨・目的に賛同するもので、年会費1825円(5円X365日)を納入する者。(正会員) |
(2) |
本会の趣旨・目的に協賛する家族、企業、団体による寄付金。 (1口 5000円以上) |
(3) |
会員は、会報の送付、県内外のかやぶき見学会、かやぶきのための諸作業、かやぶき体験宿泊、その他の会の催し等に参加することができる。 * 見学会としては(例)伊勢神宮、大内宿・七ヶ宿(宮城県)・ひたち路・栃木・ 鎌倉など |
(4) |
会員には会費受領書を兼ねた会員証を発行するものとする。 |
(5) |
会計の期間は、毎年1月1日より始まり、12月31日をもって終わる。 |
6・かやぶき実習・伝承塾 いわき市内の適する場所 | |
(1) |
実習、伝承のためにかやぶきの工程を示す建物を設置、公開する。 |
(2) |
かやぶきの原像としての住居(奈良・平安時代(1300〜1000年前)の遺構に準拠する)を復元し、体験学習施設とする。 |
7・研究・研修会 | |
(1) |
かやぶきの伝統、技術等に関する調査研究。 |
(2) |
調査研究の成果を年1回発表する。 |
(3) |
建築文化、伝統文化、外国のかやぶき等に関する講演会を催す。 |
8・年間計画 | |
(1) |
茅刈り(ボランティア) 12月、1月 |
(2) |
茅葺き(ボランティア) 2月、3月 |
茅を一定の長さに揃える | |
茅を運ぶ、はしごで屋根にあげる。(地ばしりという) | |
古い茅をまとめて、希望者に堆肥料としてくばるなど | |
(3) |
会報の発行 |
主にインターネットのホームページによる | |
9・その他
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